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『男性の生殖器の構造と射精のメカニズム』

ニュース 2017年09月10日

連綿と続く生命の営み

 

私たち一人ひとりの人生はさまざまで、生きることの目的もまた人それぞれに違います。しかし、ヒトをほかの生物同様に遺伝子を乗せた一個の個体と考えれば、その大きな役割は自らの遺伝子を次の世代へ受け渡すことにあるともいえます。

生殖器の男女の違いは、こうした生命の営みを円滑に行うための「装置」でもあるのです。

もちろん、装置があるだけでは新しい生命をこの世に送り出すことはできません。装置が生殖器としての機能を果たすためには、目覚まし時計のように「時」を知らせる性ホルモンのはたらきが欠かせないからです。

性ホルモンは、思春期を迎えるまではひっそりと眠っているのに、思春期を迎えたとたん、活発に活動し始めるとてもユニークなホルモンです。また、性ホルモンは生殖器だけでなく、脳の発達にも影響を及ぼし、いわゆる「男性らしさ」や「女性らしさ」といった心理的な認識や性行動のパターンにも影響を与えるといわれています。

ホルモンの相互作用

ホルモンの世界は、さまざまなホルモンが協力し合ったり反発し合ったりして見事な連携プレーを見せています。また、下垂体から分泌される成長ホルモンには、放出を促すホルモンと放出を抑えるホルモンという2種類の「お目付けホルモン(上司ホルモン)」が視床下部から分泌され、それぞれの分泌量に応じて成長ホルモンの下垂体からの分泌量が調節されています。

思春期になるとなぜ、それまで眠っていた性ホルモンがにわかにはたらき出すのかについてはまだ定説はありませんが、思春期の開始時期や進み具合は個人差が大きく男女差もあります。女児は8〜9歳、男児は10〜12歳くらいになると下垂体から性腺刺激ホルモンが分泌され、身体はこの指令を受けて女性ホルモン、男性ホルモンをつくり始めます。このように、思春期の訪れは女児の方が少し早く、また、身体発育も女児の方が2年ぐらい早いようです(図1)。
図1男女の発育の違い
男女の発育の違い

思春期の成長スパート

思春期になると身長の成長速度は急激に増加し、最も伸びる時期には平均で男子が約10cm/年、女子で約8cm/年伸びます。これを思春期の成長スパートといいます。スパートの開始時期は女子が約9歳、男子が約11歳と女子のほうが早く訪れます。思春期の成長は、主に性ホルモンの影響によるもので、第二次性徴の成熟と深い関係をもっています。

男性外性器の構造

男性の外性器は、大きく陰嚢と陰茎に分かれます。陰嚢は内部が2つに分かれた袋のような形をしており、身体の中央部で両足の間からぶら下がっています。陰嚢の中には精子をつくる精巣(睾丸)が入っており、陰嚢がぶら下がっているのは、精子をつくるのに最も適した温度(32℃程度)を保つのに都合がいいからです(図2)。

図2男性生殖器

男性生殖器

 

また、表面のシワシワは、外気温の変化により寒すぎると収縮して精巣を体に近づけて温める一方で、暑すぎると伸びて表面積を大きくし、熱を逃がします。

陰茎は、精子を女性の生殖器官内に配送する器官で、その末端を亀頭といいます。陰茎の内部は主に海綿体で、男性が性的に興奮すると、この海綿体に血液が充満し勃起します。これによって女性の生殖器内に精子を射精することが可能になります。

成長ホルモンの分泌異常

成長ホルモンは、①骨端での軟骨形成促進、②蛋白質合成の促進、③血糖値の上昇、④脂肪酸の遊離、などの作用があります。

成長ホルモンの分泌が成長期に過剰になると、骨端軟骨の増殖が進み、巨人症になります。生長後の過剰では末端肥大症、逆に欠乏すると小人症を引き起こします。夜中から明け方に多く分泌されるので、「寝る子は育つ」はあながちウソではないようです。身長が伸びず、下垂体性小人症を疑う場合、夜間に採血して血中ホルモン量を測定、診断を下します。

 

第二次性徴に関係する男性ホルモンのはたらき

思春期を迎えた男の子が急に声変わりをしたり、ヒゲが濃くなったりするのは、テストステロンと呼ばれるホルモンのはたらきのためです。

テストステロンを分泌するのは、精細管の周りにある間質細胞(ライディッヒ細胞)です。思春期になると、視床下部から分泌される性腺刺激ホルモン放出ホルモンにより、下垂体前葉から黄体形成ホルモン(LH)と卵胞刺激ホルモン(FSH)が分泌され、間質細胞はこの「上司」ホルモンのLHに促され、テストステロンの生成を開始します。

テストステロンは、①声変わり、②体毛の発生、③骨格筋の増大―などを促すため、男性化ホルモンとも呼ばれます。また、このテストステロンが生成されると、これまで感じなかった女性への性的欲動を感じるようにもなります。

しかし、発情期にしか生殖行為を行わない動物と違い、人間の生殖は脳によってコントロールされているため、性的欲動がそのまま性行為に結びつくわけではありません(図3)

 

図3精巣機能の内分泌による調節

精巣機能の内分泌による調節

 

第一次性徴と第二次性徴

性別はその個体が生殖細胞として精子を生産するか卵子を生産するかで決まります。この男女の判別の基準となる特徴を性徴といいます。

生まれてすぐわかる男女の性器にみられる特徴、つまり精巣あるいは卵巣とそれに付属する内外生殖器の特徴を第一次性徴、思春期になって現われる性器以外の体の各部分にみられる男女の特徴を第二次性徴といいます。

第一次性徴の発現は遺伝的支配、つまりY染色体の有無で決まりますが、第二次性徴の発現は視床下部からの性腺刺激ホルモン放出ホルモンに依存しています。

テストステロンの作用

①二次性徴の発現

②男性生殖器の発達

③精子細胞の成熟促進

射精のメカニズム

精子をつくっているのは、精巣の中にある精細管と呼ばれる部分です。男性は毎日、何百万という精子をつくるといわれており、月に一度しか排卵されない卵子とは大きく異なります。また、精子は日々新しく造り出されるため、個体がどんなに年をとっても、精子そのものが古くなることはありません。思春期に始まる精子の製造は、個体が死ぬまでずっと続いていくのです。

 

精子の産生

精子は、精粗細胞→精母細胞→精娘細胞→精子細胞→精子の順に成熟していきます。精母細胞ができてから精子完成まで74日ほどかかるといわれています。

精巣には、精巣上体と呼ばれる蛇行した管が付着しています。引き伸ばすと約6メートルにもなるこの管は、精子が尿道へと向かう輸送管の始まりで、未成熟な精子を一時的に貯蔵するはたらきもあります。

男性が性的な刺激を受けると、この精巣上体の壁が収縮し、貯まっていた精子が次の精管へと放出されます。精子が精巣上体の中をのぼって精管へと向かうまでの日数は約20日で、精子はその間、受精に必要な運動能力などを身に付けていきます。

精巣上体に続く精管は骨盤腔内に入り、膀胱の後ろ側へと至ります。精管は次の射精管へと続き、射精管は前立腺に入った後、尿道に合流します。

射精のプロセスはそれが支配する神経の違いによって、精管から射精管を通って尿道に至るまでと、尿道から体外に出るまでの2段階に分かれます。射精時にはまず、精管の内の厚い平滑筋層が波打って精子を急速に尿道へと送り出します。これは交感神経のはたらきによります。

一方、尿道から体外に出て行くのは、体性運動神経が支配する脊髄反射によるものです。

尿道は、泌尿器系と生殖器系の両方に属する器官ですが、尿と精子が一緒に通過することはありません。精子が尿道の前立腺部に入ると、膀胱の括約筋は収縮するため、尿は尿道内に流れず、精子が膀胱内に入ることもありません。

 

精子の構造と精液の役割

精子は、頭部、中部、尾部の3つの構造から成ります。

その格好は、よくおたまじゃくしに例えられます。

遺伝情報のDNAを含む核は、丸く膨らんだ頭部にあります。

中部には精子の運動に必要なATPをつくり出すミトコンドリアが詰まっていて、実際に運動するのは細長い軸糸が伸びた尾部の役目です。

射精された精子は、尾部のしっぽを振りながら巧みに前へと進んでいきます。頭部の先端には酵素を抱え、卵子に出会うとその酵素を放出して卵子の膜を破り、中へと侵入します。

この精子の運動を助けるのが精液です。精液の液体成分の60%は精嚢から分泌され、精子は運動に必要な栄養をこの精液から補給します。また、酸性の環境である女性の腟内に入る時には、この精液が酸性の環境を中和し、精子の運動力を高めます。

精子のエネルギー源

精子に尿道球腺、前立腺、精嚢などからの分泌液が加わり精液となります。精液の約60%を占める精嚢液に含まれるフルクトース(果糖)が精子の主要なエネルギー源となります。

精嚢液には子宮の収縮を促すプロスタグランジンも含まれ、子宮内での精子の輸送を助けています。

射精時に射出される精子の数は精液1mLにつき5000万~1億個ともいわれます。1回に射精される精液の量は約3mL(茶さじ1杯分)といわれますから、たった1個の卵子に対して最大3億個もの精子が泳いでいく計算になります。

競争するほど燃える?

精子が卵子にたどり着いて受精するには、ある程度のまとまった数が必要だといわれています。人間が競争心を駆り立てられて頑張ることがあるように、精子もまた、競争がないと卵子を探し出すことができないのかもしれません。人間社会も精子の世界も、持てる力を発揮するのには「ライバル」の存在が必要なのです。

正常な状態では、精液1mL中に1億の精子が含まれるといいましたが、一般にこの数が4,000万以下になると不妊症の可能性が高まるといわれています。さらに、精液1mL中の精子が2,000万以下のケースでは、100%不妊症になるという研究結果が出ています。

精子の数を減少させるはっきりした原因の1つは熱です。成人してから風疹などにかかると不妊症になるといわれるのは、高熱で精巣が温められて精子の製造ができなくなってしまうことによります。また、抗生物質や放射線、鉛、タバコ、過剰なアルコールの摂取なども精子の発生を障害する要因になりうると指摘されています。

 

[引用出典]
『身体のしくみとはたらき―楽しく学ぶ解剖生理』
(編著)増田敦子/2015年3月刊行

 

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